
テキサス州のアシッド・フォーク・シンガー、ジャンデック(ヤンデック)のドキュメンタリー。その経歴が謎に包まれたアーティスト、JANDEKの音楽の素晴らしさを、雑誌編集者やラジオDJの証言とともに伝えた作品。
- 2003 / アメリカ / 88min
- 【監督】 Chad Freidrichs(チャド・フライドリッヒ)
- 【製作スタッフ】Chad Freidrichs(チャド・フライドリッヒ)/Paul Fehler(ポール・フェラー)

テキサス州のアシッド・フォーク・シンガー、ジャンデック(ヤンデック)のドキュメンタリー。その経歴が謎に包まれたアーティスト、JANDEKの音楽の素晴らしさを、雑誌編集者やラジオDJの証言とともに伝えた作品。

全てが謎の音楽家ジャンデックを周りの関係者からの証言で本人に迫ろうとするドキュメンタリー。全編に決してポップとは言いきれないBGMが流れ、どこか怪しげな雰囲気が漂う作品。
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謎のミュージシャン、伝説のミュージシャンってときどきいる。しかし、大概は一部マニアの間だけで神格化されているだけで世間的評価はさほどでもないなんてことはよくある。マニア価格数万円の音源がヤフオクで数千円なんてこともある。一般とマニアはことほどさように評価軸が違う。
謎や伝説でありつづけるにはマニアがそのミュージシャンに対して熱い思いを持ち続けられるだけの魅力がなきゃいけない。
例えば、?マニア層が絶対的に特殊で、熱を維持出来るだけの狭いコミュニティを形成している?マニアとはいいながら実はそれなりに支持基盤が厚かった?元々良質なミュージシャンだったのに不運だったーなどなど。
しかし、だいたいの伝説は活動停止後に始まる。日本で言えば、裸のラリーズ、スターリン、頭脳警察、ジャックス、などなど。
だから本作で取り上げられているような現役の伝説かつ謎のミュージシャンなんてほとんどいないのである。で、このジャンディックが伝説になっていく過程が実に面白い。あんまり言うとネタバレしちゃうんでアレだけど、このジャンディック設定上のとか、編集者の怠慢でとかじゃなく本格的に謎なのである。ジャンディック自身が三十数年間プライベートをひた隠しているんである。その間、公式にインタビューに成功したのはたったの二例だというんだから異常である。それがマニア魂を煽ったのかもしれない。結果様々な憶測を呼ぶ。ここらへんの描写がこの映画のダイナミズムなので詳しくは書かない。全編に流れるジャンディックの音楽とそれに合わせた情景カットが絶妙なマッチングなのもいい。この種の音楽をまったく聞かない人でも間違ってCDを買いかねないくらい良い出来。
ところで、ジャンディックて、ファーストアルバム発表から最初のインタビューを受けるまでの間の7年間、トータル150枚しか売れてなかったらしい。年間売り上げ20枚くらい。そんな人にインタビューするアメリカの雑誌すごい。にもかかわらず年間2枚ペースでアルバム出し続けるジャンディックもすごい。。
そういうゴーイングマイウェイな人がいて、最終的にはそんな人についての映画が出来てしまうってのは文化の厚みがあるってことだと思うな。日本じゃ成立しないよ、それ。
by oni_oc